![ジュール・ラヴィロット−Immeuble Lavirotte−ファサード](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/ジュール・ラヴィロット−ファサード−横-1024x768.jpg)
パリで最も美しいドア
アール・ヌーヴォーの建築家が創る
Immeuble Lavirotte
世紀末にパリ中を騒然とさせたスキャンダラスなアール・ヌーヴォーのコラボレーション。
幻想的な世界を作り出し、サルバドール・ダリに「欲望の実現」と評された、アール・ヌーヴォーの建築家ジュール・ラヴィロットのパリで最も美しいドアをご存知でしょうか。
Immeuble Lavirotte – ラヴィロットの居住建物
![ImmeubleLavirotte−外観](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/ImmeubleLavirotte−外観−縦-840x1024.jpg)
![IImmeuble-Lavirotte−ジュール・ラヴィロット−外観](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/IImmeuble-Lavirotte−ジュール・ラヴィロット−外観−縦-784x1024.jpg)
この美しいドアがあるのは、アール・ヌーヴォー様式のファサードで装飾されたImmeuble Lavirotte – ラヴィロットの居住建物。
建築家ジュール・ラヴィロットは、陶芸家のアレクサンドル・ビゴーとともに1901年にパリの7区に建設しました。エッフェル塔からわずか数百メートルの場所。
当時これほど多くの陶磁器を使用したファサードを見るのはパリで初めてのことであり、1901年のパリのファサードコンペティションで優勝しています。
Art nouveau – アール・ヌーヴォーとは
![PorteDauphine−パリの地下鉄−アールヌーヴォー](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/PorteDauphine-830x1024.jpg)
![CastelBéranger−アールヌーヴォー-HectorGuimard](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/CastelBeranger-823x1024.jpg)
![レストラ_BouillonRacine](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/レストラン_BouillonRacine-797x1024.jpg)
![「Casa Battloの椅子」アントニオ・ガウディ1906年](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/IMG_7193-793x1024.jpg)
ところで、アール・ヌーヴォーとは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に流行したデザインのことを言います。
花や植物など自然のモチーフや、従来の様式に囚われない装飾性、鉄やガラスといった当時の新素材の利用などが特徴的です。
生活に関わる全てのものが芸術の対象となり、絵画のみならず、建築、家具、工芸品、グラフィックデザインなど多岐にわたります。
パリの街を散歩していると様々なアール・ヌーヴォーの作品に出会えますよ。
Immeuble Lavirotteの特徴
![ImmeubleLavirotte−テラス](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/ImmeubleLavirotte−テラス-778x1024.jpg)
![ジュール・ラヴィロット−Immeuble Lavirotte−ファサード](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/ジュール・ラヴィロット−ファサード−横-1024x768.jpg)
![Immeuble Lavirotte−ジュール・ラヴィロット−女性](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/P1088480-1024x768.jpg)
![ImmeubleLavirotte−ドアガラス](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/P1088473-1024x768.jpg)
窓には豊かな彫刻が施され、上層階は動物と植物のテーマを表現した色のセラミックタイルで全面的に覆われています。
ファサードを特徴づける豊かな装飾の中でも、特に注目を集めるのが正面玄関。
アダムとイブは入り口の上の窓の両側に立っており、中央には女性の顔、そして動物が彼女の肩に掛けられ、片方の爪がドアの上にぶら下がっているのが見えます。
中央の女性の顔は一説によると、ラヴィロットの妻であった画家のジェーン・ド・モンシュヌのものだと言われています。
エロティックな装飾
![ImmeubleLavirotte−ドア−トカゲ](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/ImmeubleLavirotte−ドア−トカゲ-768x1024.jpg)
![ImmeubleLavirotte−アダム](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/ImmeubleLavirotte−アダム-1024x768.jpg)
![Immeuble Lavirotte、牛](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/P1088458-1024x768.jpg)
![ImmeubleLavirotte−テラス](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/ImmeubleLavirotte−テラス−装飾-1024x750.jpg)
しかし、装飾のエロティックな特徴に気づく人はほとんどいません。お気づきでしょうか?
パリで最も美しいドアの取っ手は鉄のトカゲで装飾されています。
実は、トカゲは当時のフランス語の俗語で男性の陰部を意味します。ある噂によれば、これは建物の入口で性交を象徴するという建築家の意図的なものなんだとか。
1901年にファサードが完成したとき、この大胆で芸術的なデザインはパリでスキャンダルを引き起こしました。
ぜひ時間をかけてファサードを鑑賞してみてください。他にも非対称のパターンや形を見つけることができます。
Informations
住所 | 29 Av. Rapp, 75007 Paris |
詳細 | 居住建物 内部の様子は見学できませんが、きっと壮観なはずです。 |
ラヴィロット作品の旅を続けたい人のために
ラヴィロットの作品はImmeuble Lavirotteだけではありません。
他にもラヴィロットが制作した建築を無料で見ることができるので、それぞれ比較してみるのもおもしろいかもしれません。
1.アール・ヌーヴォー建築
![Immeubleartnouveau](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/IMG_7196-788x1024.jpg)
![Immeubleartnouveau-paris](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/P1088448-768x1024.jpg)
![Immeubleartnouveau](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/P1088439-768x1024.jpg)
![Immeubleartnouveau](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/IMG_7195-798x1024.jpg)
ラヴィロットはImmeuble Lavirotteから少し離れた通りにも別の建物も建設しました。
Immeuble Lavirotteのファサードよりも落ち着いたデザインで、ラヴィロットの特徴である美しく洗練された錬鉄製のバルコニーを備えています。どんな人が住んでいるのでしょうか、建物の中が気になります。
Informations
住所 | 1S Sq. Rapp, 75007 Paris |
詳細 | 居住建物 内部の様子は見学できませんが、きっと壮観なはずです。 |
2.Céramic Hôtel − セラミックホテル
![Céramic Hôtel−セラミックオテル](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/IMG_7201-238x300.jpg)
![Céramic Hôtel−セラミックオテル](https://parisartnavi.com/wp-content/uploads/2024/02/IMG_7205-300x200.jpg)
さらに探検を続けるには、8 区に向かい、ラヴィロットのもう 1 つの偉業であるセラミックオテルを鑑賞してみてください。
このホテルは陶器と精細な彫刻で活気に満ちたファサードにより、1905 年にパリのファサードコンペティションで優勝しています。
Informations
住所 | 34 Av. de Wagram, 75008 Paris |
詳細 | 3 つ星の観光客向けホテル |
彼の作品はいつ見ても美しいです。
画一的なオスマン様式の建物が単調で退屈とみなされ、人々が何かを求めていた時代に彼は間違いなくその挑戦に立ち向かい、新しくてエキサイティングな言葉を届けてくれた気がします。