パリ市立近代美術館
無料で現代アートを楽しむ
現代アート好きのみなさま、エッフェル塔と現代アートのコラボレーションは、いかがでしょうか。
パリ市立近代美術館はセーヌ川のほとりにあり、無料で現代アート作品の鑑賞ができ、展示室やカフェからはエッフェル塔の息をのむような眺めをお楽しみいただけます。
パブロ・ピカソ、アンリ・マティス、ラウル・デュフィ…彼らは皆、美術館であなたを待っています。
他の無料美術館もご紹介しておりますので、お好きなジャンルを楽しめます。よろしければ、合わせてご覧ください。
美術館の歴史
1937年のパリ万博の際に日本館として建設後、1961年にパリ市立近代美術館として誕生しました。オリジナルのアールデコ建築が特徴で、セーヌ川沿岸のパレ・ド・トーキョーの東翼に位置しています。
巨大な柱と芸術の神アポロを中心とした装飾を備えた古典的な建築と、館内の現代アート作品との連携に、きっと驚くことでしょう。
コレクション
パリ市立近代美術館のコレクションには、モーリス・ド・ヴラマンク、ラウル・デュフィ、ジョルジュ・ルオー、ジョルジュ・ブラック、ピカソ、シャガールなど、1920年代から現代までのアーティストたちの15,000点を超える作品が収蔵されています。
キュビスム、パリ派、抽象画など、さまざまな美術ジャンルにわたる絵画、彫刻、写真、映像などが鑑賞でき、芸術の多様性とインスピレーションに満ちた空間に。
マティスの「ラ・ダンス」や、デュフィの「La Fée Électricité」などの傑作も見逃せません。
美術館の魅力
− ワークショップやイベント
美術館では、定期的にさまざまなアート関連のイベントが開催されています。子ども向けのワークショップや、年齢別に多彩なプログラムを用意しており、教育プログラムも充実。
芸術に関する理解を深めるだけでなく、芸術家や他のアート愛好家との交流の場としても楽しむことができます。(詳細は美術館の公式サイトをご確認ください)
− 広々とした館内
館内は大小たくさんの展示がありますが、ゆとりのあるスペースで展示されているので、ゆったりと鑑賞できるのもうれしいところ。
1階展示室からはエッフェル塔が望めるのでお見逃しなく。
ロベール・ドローネーの「エッフェル塔」の絵画も展示されているので、2つのエッフェル塔を見比べるのもおもしろいでしょう。
− オリンピックを祝う展示
現在は、オリンピック・パラリンピックを祝うための、スポーツに関連する作品も展示しています。アーティストたちは、常に身体がどのように動くのか彫刻的、象徴的な観点から興味を持っています。
また、美術館の展示は定期的に入れ替わるため、何度訪れても新たな発見がありますよ。
− デュフィの巨大な壁画
5階のデュフィ室では、10×60mという巨大な壁画「La Fée Électricité(電気の妖精)」が壁一面に展示されています。
ラウル・デュフィは 10か月かけて、この大きなフレスコ画を制作しました。1937年のパリ万博の際に描かれたもので、現代に至るまでの電気の歴史を表現しています。この作品のために、デュフィは技術についても多くの研究を行い、合板パネルへの水彩画のレンダリングは、化学者たちのサポートによって可能になったんです。
壁画内には、エジソンをはじめとした108人の研究者が登場しています。レオナルド・ダ・ヴィンチ、フランシス・ベーコン、マリ・キュリーなど多くの偉人たちを探してみてください。
− マティスの部屋
3階のマティス室では、1931年の「未完成のダンス」1933年の「パリのダンスの」2作品展示されています。
アメリカの億万長者からの注文を受け制作したこの2つの作品。この形式に慣れていないマティスにとって、この依頼は挑戦であり、独自の新しい描画テクニックを使って描かれています。「未完成」というタイトルも気になりますね。
実は、制作途中でマティスが寸法を間違ってしまい、美術館のサイズに合わないことが分かり結局一から別に作り直したというのが真実。そのため未完成品がパリに残ったわけです。
パリ市立近代美術館はこれらの作品を展示するためだけの部屋、その名も『マティス・ルーム』を備えています。この作品を観ていると、その肉体表現、躍動感に圧倒され、生きるという喜び、その力強さ、マティスのメッセージが熱く伝わって来る気がします..。
映画のような話
最後に、映画に値するかのような話。
2010年にピカソやマティスの絵画計5枚が盗難被害にあったことでも話題になったパリ市立近代美術館。真夜中に強盗が建物に侵入し、パブロ・ピカソ、アンリ・マティス、ジョルジュ・ブラック、アメデオ・モディリアーニ、フェルナン・レジェの署名入りの作品数点を盗みました。
盗難に関わったとして3人が逮捕されましたが、絵画はまだ見つかっていないんです。知ってましたか?
Informations
住所 | 11 Av. du Président Wilson, 75116 Paris |
営業時間 | 10:00 − 18:00 |
定休日 | 月曜日 ※ほか不定休あり |
料金 | 常設展は無料 (特別展は大人5 −12€) |
アクセシビリティ | 身体が不自由な方もアクセス可能 ・障がいをお持ちのと方とその同伴者は特別展も入場無料 |
公式サイト | https://www.mam.paris.fr/ |