ブールデル美術館
彫刻好きにおすすめ
モンパルナスの喧騒から離れ、パリ15区にひっそりと佇むブールデル美術館。彫刻家アントワーヌ・ブールデルのかつての邸宅・工房内にあるこの美術館は、散策にぴったりの美しい庭園を備えた小さな楽園です。
観光客にはあまり知られておらず、無料で静かなひと時をお楽しみいただけます。
彫刻に興味がない人でも見逃せない場所ですよ。(なぜならこの感動的な発見で彫刻に興味を持つようになる可能性があります)
芸術的で牧歌的な場所
15区のアントワーヌ・ブールデル通り(彫刻家の死後、通り名が変更されました)に位置するこの美術館には、ブールデルが制作した500点を超える石膏、大理石、ブロンズ像が展示されています。
ブールデルの邸宅、工房、庭園で構成されたこの美術館は、彼の死後、作品を分散させずに保存することに気を配った彼の妻とその娘の粘り強さに助けられ、1949年に美術館として誕生しました。
アントワーヌ・ブールデル
1861年にモントーバンで生まれたブールデルは、15歳で奨学金を得てトゥールーズ美術学校への入学資格を得るまで、大工で家具職人だった父の仕事を継ぐつもりでした。
8年間のたゆまぬ勉強の後、彼はパリで運を試し、美術入学試験で2位に。翌年の1885年に、彼はこの工房(現在のブールデル美術館)に移り、名を上げ始めます。
ロダンとの出会い
そして1893年、ブールデルは運命的な出会いをします。
ロダンとの出会いです。ロダンは弟子として彼を雇います。共同制作者、友となった20歳年上のロダンとの出会いは、ブールデルの進むべき道を示すものでした。
しかしだんだんとロダンとは違った独自のスタイルを追求するようになり、1908年にロダンから離れます。
ブルーデルの名が知られることになったのは、1909年以降。「弓を引くヘラクレス(1909)」や「瀕死のケンタウロス(1911-1914)」といった作品で成功してからのことでした。
どれもブールデル美術館で観ることができます。
アーティストの日常生活を垣間見る
美術館の扉をくぐり抜けた瞬間から、独特の雰囲気に包まれます。
建物の建築は、外からは目立たないものの、観光に便利なモンパルナス駅から徒歩圏内。中に入るとすぐに魅力的な庭園に入り、そこでいくつかの巨大な作品を発見するでしょう。
美術館は、工房とアパートがそのまま残されており、芸術家の日常生活への招待状でもあります。
工房の裏手には、ブールデルが散歩するのが好きだった中庭も。今日では緑あふれる、植物が生い茂る場所に彼の作品が並んでいます。ロマンチックのような不思議な感じ..
神秘的な工房
芸術的創造の真髄が染み込んだこの場所で、ブールデルは作品に命を吹き込みました。工房内は彫刻芸術の聖域となり、隅々までブールデルの創造的な精神が息づく時代を超越した空間となっています。
広大な空間は、ガラス窓のおかげで自然光に満ちており、それぞれの彫刻は歴史から現れたかのよう。独特の雰囲気に溶け込んでいます。
常設展は入場無料
ブールデル美術館の常設コレクションは無料で鑑賞できるというのも嬉しい。
ブールデルの芸術的進化、そして彫刻を通して人間の本質を表現しようとする彼の絶え間ない探求を証明する幅広い作品を発見できます。
コレクションの中心となるのは、ブールデルを有名にした「弓を引くヘラクレス」や「瀕死のケンタウロス」などの目玉作品。その圧倒的な存在感で展示空間を占めています。
彫刻の他にも見どころ多数
常設コレクションは彫刻に限定されません。
ブールデルが作成した印象的な一連の素描、スケッチ、絵画も含まれています。これらの作品は、彼の創造的なプロセス、形や動きについての考察、そして芸術的完璧さへの彼のたゆまぬ探求を示しています。
この美術館の隅々にはブールデルのエッセンスが染み込んでおり、素晴らしい彫刻作品だけでなく、それらを作成したブールデルの魂を感じることができます。
Informations
住所 | 18 Rue Antoine Bourdelle, 75015 Paris |
営業時間 | 10:00 − 18:00 |
定休日 | 月曜日 ※ほか不定休あり |
料金 | 常設展は無料 (特別展は有料) |
アクセシビリティ | 身体が不自由な方もアクセス可能 |
公式サイト | https://www.bourdelle.paris.fr/en |